医療・介護におけるICT化とは?

皆さんはICTという言葉を聞いてどのようなことを連想されますか。最近では、インターネットやニュースで耳にすることも多くなってきたICTという言葉。そもそもICTとはどのようなことを指すのでしょうか。

ICTは「Information and Communication Technology」を略した言葉で、日本語に訳すと「情報通信技術」となります。人と人とのコミュニケーションを含めた情報技術とその活用を指す言葉です。

実生活においてICTをイメージしやすいのは、「Zoom(ズーム)」などのビデオ会議システムだと思います。私たちは、「Zoom」を活用することにより、場所の制約を受けることなく、お互いの顔を見ながらコミュニケーションを行うことが可能になりました。学校に行く、仕事に行く、遊びに行く等々、生活のあらゆるシーンで私たちは「何時に何処へ」(指定の場所へ移動する)という制約を受けています。もしこの制約をなくすことができれば、もっと時間を有効活用でき、活動の幅を広げることができるのではないか、この思いを実現したのがICTを活用したツールの一つである「Zoom」でした。

このように、ICTは、従来の考え方・やり方に劇的な変化をもたらす原動力となり得ます。そこで、現代の日本社会が抱える超高齢化というやっかいな課題に対してもICTの活用によって解決していこうとする動きが広がっています。とりわけ期待されているのが、医療・介護の分野です。

「Zoom」のようなツールを活用することにより、医療の分野においては「遠隔地にて健康相談・診療・手術支援」などの取り組みが進められており、また、介護ソフトなどの導入によって、介護の分野においては「記録業務の負担軽減やスタッフ間でのコミュニケーションの活性化」が図られ、実際に成果も上がりつつあるようです。

医療・介護のICT化は、医療や介護を受ける側と提供する側の双方にとってメリットをもたらすものです。超高齢化が急速に進行する日本社会にとっては必要不可欠な取り組みであり、その進展が期待されるところです。ICTは日進月歩で進歩していますので、10年後の医療・介護は、私たちが想像もしなかった仕組みやサービスが展開されているのかもしれません。