医療・介護従事者のメンタルヘルス

~従業員支援プログラム(EAP)の観点から考える対策~

COVID-19感染症発生後、COVID-19感染者のケアに従事するか否かに関わらず、医療・介護従事者のストレスは平時より相当高いものとなっている。「感情労働」を余儀なくされる医療・介護従事者に対して、平時のストレスに追い打ちをかけるような、COVID-19感染症問題は医療崩壊を目前にした今、メンタルヘルスの側面からも、医療・介護従事者を支援することが必要である。

そこで今回は、名古屋市内の医療機関、介護施設にもメンタルサポートサービスを提供する、株式会社リベルタスの伊東佑希子社長(精神保健福祉士)に、名古屋市の医療機関における現状についてお話いただいた。

Q. 現在の名古屋市内のメンタルヘルスの視点から見た医療・介護施設の状況はいかがですか?

「弊社では現在、医療・介護施設も含めた従業員のメンタルヘルス問題の対応をしておりますが、COVID-19感染リスクに対するストレス、そして実際に感染者に接触もしくは自分が感染したことによる精神的ダメージを受けた従業員への対応について、個人、法人共に相談を受けることが急増しました。」

Q. どのような相談を受けていますか?

「人事・総務担当者から従業員のカウンセリングを実施してほしいという相談が多いですが、ラインケアの関連から管理職向けの相談もあります。管理職向けの場合は、2つあって1つは、管理職自身のストレスマネジメント、もう1つはラインケアの方法をコンサルテーションすることです。」

Q. メンタルサポートサービスを受けることで企業や法人にとってどのようなメリットが考えられると思いますか?

「ポイントは従業員がストレスを受けることによって、仕事の生産性が低下してしまうことです。低下した生産性を元に戻すために、来談者中心療法(傾聴)によってカウンセリングを行い、ストレスを軽減させます。ただし、ストレスを過度に感じて「うつ」状態になってしまうと、回復に時間がかかるため、ベストなのは「うつ」状態にならないための「予防」です。医療従事者とてストレスを受け続ければ、うつになりますので油断は禁物です。

Q. 先のお話の中で「予防」とありましたが、それはどういったものですか?

「心理学用語でストレスコーピングやレジリエンスがありますが、いずれもストレスに対処する考え方です。私たちはストレスに対応する方法を伝えているのですが、その最善の方法はクライアントごとに異なるので、その方法をクライアントと一緒に見つけていくという作業になります。これが予防のためのカウンセリングです。そもそも、医療・介護従事者は職業柄ストレスを受けやすい業務に従事していますので、予防方法を知って少しでもストレスを軽減した状態で仕事をしていただけると、そのクライアント自身のQOLも向上すると思っています。」

欧米ではカウンセリングは健康な方々も日常的に受けており、モチベーションアップの方法としても活用されています。COVID-19感染症それに伴う医療崩壊問題について、メンタルサポートが問題解決の一助になるかもしれません。

株式会社リベルタス

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