期待大のコロナウイルス検査!

~イムノクロマトグラフィーとPCRについて~

4月22日のインターネットに「厚労省がコロナウイルス抗原検査の導入を検討している」という情報が掲載されておりました。イムノクロマトグラフィー検査と思われますが、既に行われているPCR検査との違いについて記載しました。

PCR(Polymerase Chain Reaction)はDNAを増幅する技術です。感染した被検者の検体(鼻咽頭ぬぐい液)にはウイルス量が微量(RNAが微量)なので、そのままではウイルスを検出することができません。そこで、コロナウイルスRNAをDNAに逆転写してから、そのDNAを増やしウイルスの存在を確認することが可能となります。PCRの原理はYou tubeで分かりやすい動画があるのでご参照下さい。

一方、インフルエンザウイルスを例に出すと、一般的にクリニック等で行われている検査は、ウイルスを抗原抗体反応(免疫学的)によって検出する技術です。これがイムノクロマトグラフィーと呼ばれており、薬局で売られている妊娠検査薬や便潜血反応のスクリーニング等で幅広く使われております。

イムノクロマトグラフィーについて簡単に原理を説明しますと(図参照)、インフルエンザウイルス検出の場合は検出キットにインフルエンザに特異的に反応する抗体がライン状に塗布されており、検体である咽頭ぬぐい液中にインフルエンザウイルスが存在すると検出キットに塗布された抗体と反応(結合)します。そのままでは抗原抗体反応は見ることができないので、検出キット上には遊離した抗体にブルーラテックスや金コロイドといった色素(図ではカラーナノビーズ)が標識されており、抗原抗体反応したウイルスと反応して、ライン状に色がでたら陽性となります。

このイムノクロマトグラフィー検査は検査時間が10分程度で完了するため、これがコロナウイルス用で普及すれば、現在のPCR検査に比べて劇的に検査数を増やす事が可能となるでしょう。今後の動向に期待です。