グラード通信Vol.10最新号が完成しました。
接触感染、飛沫感染を防ぐ一助に!
 ~無菌操作(細胞・組織培養)における、汚染させない手技とは!
 細胞・組織培養技術は、医学、生物学領域において必須のものとなりました。その業務において最大の注意点は「コンタミネーション(微生物汚染)させないこと」に尽きます。無菌操作の手技や注意点について記載致します。
★はじめに! 清潔レベルとその部位を意識する。
〇無菌(滅菌):微生物が全く存在しない状態。
 ディスポーザブルの滅菌された器具の開封前、培養液容器内部、培養フラスコ内部等。
〇清潔:消毒したが、無菌でないかも知れない状態。 
 クリーンベンチ内、包装から出された滅菌器具、消毒後の手指、操作中の手袋の表面。
〇汚染:微生物が明らかに存在する状態。
 クリーンベンチ外、消毒前の手指をはじめ人体表面、一度クリーンベンチ外に出した器具等。
★準備
 身だしなみとして、特に女性の髪形は顔に髪の毛が掛からないようにします。髪の毛が顔に掛かると無意識に手で触ってしまうからです。また、クリーンベンチ内に入る腕はなるべく露出を避け、やむを得ず露出する場合はあらかじめ、消毒しておく。
 操作前には、手洗いを徹底的に行います。手洗い後、基本手袋を着用して操作しますが、手袋を着用しない場合は、バットに溜めた逆性石鹸等で肘まで消毒し、さらに適宜手指をエタノール噴霧します。しかし、エタノールでも100%無菌状態にできないことを意識します。
★クリーンベンチ
 無菌操作は原則クリーンベンチ内で行います(左上写真)。クリーンベンチ内はHEPAフィルターを通った清浄空気が内部から外部へ流れがあり、クリーンベンチ内が陽圧になることによって外からのホコリ等の流入を防ぎます。しかしながら、クリーンベンチ内でも全ての箇所が無菌状態でないことを意識します。
使用物品
 培養液が触れる器具は全て滅菌します。以前は、ガラスや金属器具は、乾熱滅菌後、クリーンベンチ内でバーナーによる火炎滅菌して使用していましたが、最近はγ線滅菌、ガス滅菌されたディスポーザブル製品が多様されております。
コンタミネーションさせないための操作者の意識
・消毒後の手の接触に注意する(滅菌、消毒されたもの以外は触らない)。
・万が一、手が滅菌、消毒部分以外に触れた恐れがある場合は、手を消毒し直す。もしくは手袋を交換する。
・日常から無菌操作する部屋を清潔に保つ。
・操作中は必要以上にしゃべらない。